夢が現実に! ドジャースタジアムで「八海山」を片手に大谷選手を応援してきました

  • ドジャーススタジアム内で写真を撮る女性

「ともみちゃんの記事を見て応募したら、ドジャースの観戦旅行、当選した!」

ある日、友人から届いた一通のメッセージ。それが、日本酒が切り開く新たな世界の扉を開く、夢のような旅のはじまりでした。
こんにちは、日本酒ライターの関友美です。
先日、私が「SAKETOMO」でご紹介した八海山のプレゼント企画に、日本酒好きの友人が見事当選。賞品は100万円相当の旅行ギフト付きドジャース観戦ペアチケットという豪華なもので、幸運にもその旅にご一緒させてもらえることになりました。
日本を代表する酒蔵が、世界最高峰の舞台でどのような挑戦をしているのか。その最前線を伝えるレポートです。

なぜ今、ドジャースで八海山なのか?

  • ドジャースと八海山のロゴ

本題に入る前に、まずこの歴史的なパートナーシップについて触れておきましょう。
この提携は、2025年3月に八海醸造がロサンゼルス・ドジャースと2年間の契約を結んだことで実現しました。驚くべきことに、この話はドジャース側からのオファーがきっかけでした。大谷選手をはじめとする日本人選手の目覚ましい活躍を受け、球団が「より日本らしさを打ち出したい」と考え、白羽の矢が立ったのが八海山だったのです。

  • ドジャースタジアムマスコット像と写真を撮る女性二人

しかし、これは決して偶然の産物ではありません。八海醸造は「SAKEを世界の飲み物に」という壮大なビジョンを掲げ、30年以上も前から海外展開に力を注いできました。特に北米は輸出全体の約半分を占める最重要市場。ニューヨークの酒蔵「ブルックリン・クラ」と資本提携し、現地生産を行うなど、地道な努力を続けてきた実績があります。長年の挑戦が実を結び、歴史あるチームから声がかかった。今回の提携は、八海山の海外戦略における、一つの大きな到達点と言えるでしょう。

聖地で味わうVIP体験と、球場限定の一杯

  • ドジャースタジアム内

さて、舞台はロサンゼルス、ドジャースタジアムへ。
私たちが案内されたのは、3塁側フィールドレベルの特別席「Lexus Baseline Club」。なんとグラウンドから3列目という、圧巻のロケーションです。

  • Lexus Baseline Clubロゴ

このシートの魅力は、眺望だけではありません。一般席のファンが売店まで足を運ぶのとは違い、専任のスタッフが席まで注文を取りに来てくれるシートサービスが付いています。さらに、専用ラウンジではビュッフェやドリンクが用意され、清潔なプライベートトイレも完備。試合前から優雅な時間を過ごすことができました。

  • ドジャースタジアム限定の八海山オリジナルデザインカップ

  • ドジャースタジアム限定の八海山オリジナルデザインカップ

そして、いよいよ本日の主役である八海山をオーダー。
提供されるのは「純米大吟醸 八海山」です。価格は1杯19.9ドル。手渡されたカップを見て、思わず心が躍りました。
これは、この球場でしか手に入らないオリジナルデザインの限定カップ。表にはドジャースと八海山のダブルロゴが誇らしげに並び、裏を返すとなんと「ドジャースウチュウイチ」とカタカナで記されているのです。この遊び心、たまりません。
さらに、八海山をベースにしたスタジアム限定カクテル「サムライブルーソーダ」と「ハピネス」(各約20ドル)もあり、現地のファン向けに多様な楽しみ方が提案されていました。

最高のコンディションで楽しむためのヒント

  • Lexusブランドのカップ

私たちの席はシートサービスで注文できましたが、提供されるカップはLexusブランドのもの。お目当ての球場限定カップを求め、場内の店舗を巡ることにしました。そこで日本酒ライターとして一つ、お伝えしたいことがあります。それは、購入する場所によってお酒のコンディションに差があるかもしれない、という点です。広大なスタジアムゆえ、各売店で管理状況が異なるのは致し方ないことでしょう。

  • ドジャースタジアム内にある「築地銀だこ」

あくまで私個人の感想ですが、最も良い状態で提供されていると感じたのは、たこ焼き店「築地銀だこ」でした。もし最高のコンディションで味わいたいなら、試してみる価値はあるかもしれません。
また、スタッフに「SAKE」や「HAKKAISAN」が一度で通じない場面も。オフィシャルスポンサーとはいえ、現場への浸透はまだこれからのようです。しかし、これも文化が根付く過程のリアルな姿。ここから歴史が作られていくのだと感じました。

  • 売店電光メニュー

    電光メニューを見て注文すると「SAKEはもう終わったよ」と一言。アメリカらしい大らかさ(?)を感じました。(Jim Beam Bourbon Barにて)

球場外にも! ロサンゼルス限定ボトルを発見

球場での体験だけでなく、ロサンゼルスの街中でもドジャースと八海山のコラボレーションを目にすることができました。

  • ロサンゼルス限定デザインの「純米大吟醸 八海山」

市内のスーパーマーケットでは、ロサンゼルス限定デザインの「純米大吟醸 八海山」が販売されていました。ドジャースのロゴが入ったブルーのボトルは、お土産にもぴったりです。こうした商品をフックに、ロサンゼルス各地でPRイベントも開催されているとのこと。現地の日常にSAKEが溶け込んでいく様子がうかがえます。

スタジアムの熱狂と日本からの声援

  • 2025年9月17日のフィリーズ戦の様子

私たちが観戦したのは、2025年9月17日のフィリーズ戦。この日、大谷選手は打者として出場し、私たちの目の前で特大のホームランを放ちました。スタジアムが揺れるほどの歓声の中、八海山で祝杯をあげる。これ以上の贅沢があるでしょうか。
試合後、スタンド下で記念撮影をする多くの日本人観光客の姿がありました。警備員の方に聞くと、彼らの多くが八海山を注文していくそうです。大好きな選手を応援するために海を渡り、誇らしげに日本のSAKEを飲む。その姿は、同じ日本人として胸が熱くなる光景でした。

旅の安全のために知っておきたいこと

  • ドジャーススタジアム試合後の外の様子

日本人選手の活躍でロサンゼルスを訪れるファンが増えるのは喜ばしいことですが、安全対策は必須です。
私たちの渡航6日前、在ロサンゼルス日本国総領事館から、日本人観光客を狙った強盗事件に関する注意喚起のメールが届きました。手口は、ナイターの試合後にユニフォーム姿で複数人で歩いている日本人男性ファンを車で狙い、銃で脅して金品を奪うという悪質なもの。ロサンゼルスでは、フリーウェイでホームレスがヒッチハイクをしている光景も日常茶飯事で、どこにいても「安全」ということはありません。

  • 無人タクシー「Waymo」

    アプリで配車する無人タクシー「Waymo」。自動運転のジャガーで目的地へ。

特に、夜は雰囲気が一変します。試合の興奮さめやらぬまま、徒歩で移動するのは絶対に避けてください。移動は必ずUberなどの配車サービスを利用しましょう。私たちは会場からユニオンステーションまで無料シャトルバスを使い、そこから無人タクシー「Waymo」でホテルまで帰りました。的確な準備をすることで、安全に旅を楽しむことができます。

八海山が拓く、日本酒の未来

  • ドジャースタジアム内

今回の旅は、まさに八海山がつないでくれた、夢のような体験でした。ドジャースタジアムでは、パートナーシップが続く2027年3月頃まで八海山を楽しめる予定です。ぜひ現地で、この熱狂を味わってみてください。

  • ドジャースと八海山のコラボ商品「特別本醸造 八海山 ブルーボトル」

残念ながら現地へ行けないという方も、がっかりする必要はありません。日本国内では、ドジャースとのコラボ商品「特別本醸造 八海山 ブルーボトル」が限定販売されています。これを片手に観戦すれば、現地のスタジアムの熱気を少しでも分かち合えるかもしれません。
日本酒文化の未来を背負い、海を渡った八海山の挑戦は始まったばかり。野球というアメリカを象徴する文化の中で、SAKEが楽しまれている光景は、日本酒の無限の可能性を示していました。今後の展開からも、ますます目が離せません。

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