信州の小さな酒蔵がミラノで最高峰に! 日本酒「夜明け前 大吟醸」が200以上の銘柄の頂点に立つ
長野県の老舗酒蔵「小野酒造店」が製造する日本酒「夜明け前 大吟醸」が、イタリア・ミラノで開催された国際日本酒コンペティション「Milano Sake Challenge 2025」で、200銘柄以上の中から、大吟醸酒部門の最高賞「マニフィカ賞」を受賞しました。
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授賞式の様子
この「マニフィカ賞」は、世界のソムリエやシェフらが厳正に審査し、その年を代表する日本酒にのみ与えられる名誉ある賞です。さらに、チーズの王様「パルミジャーノ・レッジャーノ」とのペアリングの良さを評価する部門でも、最高評価となる「ベストペアリング賞」をW受賞。
「夜明け前」は、日本国内でも全国新酒鑑評会で「金賞」、長野県清酒品評会で「首席優等賞」を受賞しており、国内外の権威ある審査会でその品質が認められるという、快挙を成し遂げました。
文豪・島崎藤村の思いを受け継ぐ酒
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受賞した夜明け前 大吟醸
「夜明け前」は、文豪・島崎藤村の代表作『夜明け前』に由来した銘柄です。藤村の嫡子・島崎楠雄氏がこの名を許す際、「命に代えても本物を追求する精神を忘れるな」と伝えた言葉を、小野酒造店は創業以来160年以上にわたって守り続けてきました。
●島崎楠雄氏のことば
「夜明け前の名をつけて販売するについて約束して欲しい。命に代えても本物を追求する精神を忘れることなく、一生を通じて味にこだわって営業して欲しい。私は商売や酒造りのことはよくわからないが、天下の『夜明け前』として堂々と、日本酒をご愛飲されている方のために真心を伝えて頑張り、酒を通じて世の中に貢献していって欲しい」
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酒造りの様子
極寒の信州で、蔵人たちが手間を惜しまず醸した「夜明け前」は、凛とした香りと透明感のあるうまみを持ち、多くの人々を魅了してきました。「明日への活力を生み出す酒」として、その精神は今も受け継がれています。
世界に広がる日本酒の新たな可能性
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小野酒造店
今回の受賞は、日本酒が和食の枠を超え、世界の食文化と調和する新たな可能性を示しました。イタリアの美食のプロたちが「夜明け前 大吟醸」と「パルミジャーノ・レッジャーノ」の相性を高く評価したことは、日本酒が単なる飲み物ではなく、食卓を彩る芸術的な存在であることを証明するものです。
「日本のど真ん中で、日本酒の真中を醸す」という理念のもと、全量酒造好適米を使用。精米歩合60%以下を徹底するなど、妥協を許さない小野酒造店の姿勢が世界に認められました。この快挙を追い風に、同社は今後、ヨーロッパ市場への展開を本格化させる予定です。
受賞した「夜明け前 大吟醸」は現在、小野酒造店公式オンラインストアにて限定販売中です(※限定商品につき売り切れの場合もあります)。世界が認めた特別な1本、「夜明け前 大吟醸」。ぜひご自身でその味わいを体験し、日本酒の新たな可能性を感じてみてはいかがでしょう!
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