日本酒とジャパニーズウイスキーの華麗なるコラボレーション 関谷醸造とマルス駒ヶ岳蒸溜所の限定コラボ日本酒「TSUNAGU」試飲レポート

  • ウイスキー瓶に似せた日本酒の瓶と外箱

愛知県設楽町に本社を構える関谷醸造が創業160周年を記念し、長野県でウイスキー造りに取り組むマルス駒ヶ岳蒸溜所(本坊酒造)とコラボレーション。特別企画商品「TSUNAGU(つなぐ)」を数量限定で販売すると発表しました。 

日本酒とジャパニーズウイスキーという酒の垣根を越えたコラボレーションから生まれたのは、想像を遙かに超える新時代の「SAKE」。5月27日に行われた「TSUNAGU」お披露目会の模様とともにレポートをお届けします。

  • 古民家風なお店の前に並ぶ男性2人

    本坊酒造株式会社代表取締役社長・本坊和人さん(左)と関谷醸造株式会社代表取締役・関谷健さん(右)

バーボンバレルで“カスクフィニッシュ”された日本酒「TSUNAGU」

関谷醸造が今回発表した「TSUNAGU」は、関谷醸造の日本酒をマルス駒ヶ岳蒸溜所でのウイスキー造りに使われていたバーボンバレルで熟成した“カスクフィニッシュ”の日本酒。「つないで頂いたご縁」と「次につなぐ」という意味を込めて「TSUNAGU」と命名されました。 

「TSUNAGU」に使われている日本酒は、関谷醸造の宮瀬直也杜氏が初めて試験的に醸造し4年半にわたって貯蔵されていた生酛造りの純米酒(雄町、65%精米)。昔ながらの製法で時間をかけて造られた日本酒ならではの複雑さと味わい深さが“カスクフィニッシュ”に向いていると選ばれました。 

一方、「TSUNAGU」の熟成に使われた樽は、マルス駒ヶ岳蒸溜所で6年間ウイスキー造りに使われていたアメリカンオークのバーボンバレル。マルス駒ヶ岳蒸溜所を代表するウイスキー「駒ヶ岳」が最も表現されており、強すぎない樽香が関谷醸造の日本酒を最も生かすことができるとの理由から選ばれています。

  • 2つのバーボン樽が横に並んでいる

バーボンバレルに詰められた日本酒は、15度~20度に温度管理された関谷醸造の貯蔵庫の中で半年から2年弱にわたりゆっくりと熟成。樽の風味に加え、熟成期間による味のグラデーションも楽しんでほしいという想いから、6ヶ月、12ヶ月、17ヶ月、22ヶ月と熟成期間が異なる4つの商品が発売されることになりました。 

パッケージデザインも日本酒とウイスキーをハイブリッドし高級感を演出。瓶にはウッドキャップを採用し、今までの日本酒とは異なる“特別な1本”であることを感じさせます。

“異酒”コラボが生み出したのは、これまでにない全く新しい日本酒

  • 口の広いグラスと日本酒の瓶

熟成期間ごとに限定300本での発売となる「TSUNAGU」。今回のお披露目会ではその中から6ヶ月熟成のvol.1を試飲させていただきました。 

口に含んだ瞬間に感じたのは、日本酒とは思えないほどのまろやかさ。丸みのある味わいとバニラのような香りがふわっと口の中に広がります。後口にわずかに感じられる燻香がウイスキーのテイストを思わせます。 

一方で、飲み進めていくと姿を現してくるのが日本酒らしさ。温度が少し上がってくると、米由来の甘味がしっかりと感じられるようになり、最上質の日本酒の味わいを楽しむことができます。今回はグラスで頂きましたが、おちょこで頂くとより日本酒らしさが増幅されるとのこと。「しまい込んでしまわないように、料理に合わせていろいろな楽しみ方をしてほしい」と関谷醸造・関谷健社長。食中酒として食後酒として、冷酒で燗酒で、さまざまな味わいの変化を体験できるのが最大の魅力です。

関谷醸造とマルス駒ケ岳蒸溜所の新しい可能性を秘めたコラボレーション

関谷醸造にとってもマルス駒ヶ岳蒸溜所にとっても初めての試みとなった「TSUNAGU」。どのような仕上がりとなるかは未知数の部分も大きかったとのことですが、関谷醸造の杜氏・宮瀬直也さんから「生酛造りの良さが増幅され、想像を超えて良くなった」との言葉が飛び出すほどの美味しさが生まれました。

県境を挟んで位置する愛知の酒蔵と長野のウイスキー蒸溜所のコラボという過去にあまり類を見ない取組み。今回「TSUNAGU」の熟成に使われたバーボンバレルは、マルス駒ヶ岳蒸溜所に返却され再びウイスキーの熟成に使われるとのこと。“日本酒を熟成した樽で熟成したウイスキー”として商品化する計画もあるそうです。また、関谷醸造でも貯蔵する日本酒の種類を変えたり、熟成期間の長期化にチャレンジするなどして「TSUNAGU」をシリーズ化したいというお話もありました。関谷醸造とマルス駒ケ岳蒸溜所のコラボレーションから、日本酒の新しい可能性が広がります。

  • 記念写真におさまるスーツ姿の男性たち

    (左から)関谷醸造株式会社営業部部長・森浦秀樹さん、杜氏・宮瀬直也さん、代表取締役・関谷健さん、本坊酒造株式会社代表取締役社長・本坊和人さん、製造主任兼ブレンダー・河上國洋さん、営業本部副本部長・武田祐一郎さん

「TSUNAGU」商品内容及び購入方法

  • ウイスキー瓶に似せた日本酒の瓶と外箱

・商品名: TSUNAGU(つなぐ)
・容量: 500ml
・販売数量 各限定300本
・バリエーション、価格、発売時期
Vol.1(6ヶ月熟成) 税込20,000円、2024年6月発売
Vol.2(12ヶ月熟成) 税込22,000円、2024年8月発売予定
Vol.3(17ヶ月熟成) 税込24,000円、2024年10月発売予定
Vol.4(22ヶ月熟成) 税込26,000円、2024年12月発売予定
・販売方法
専用申し込みサイト上での抽選販売限定で発売されます。5月末よりエントリー受付が開始。Vol.1は6月20日頃までエントリー受付予定です。

関谷醸造直営店「SAKE BAR 圓谷」

今回の「TSUNAGU」お披露目会が開催されたのは名古屋市西区・四間道界隈にある「SAKE BAR 圓谷」。堀川沿いで160年以上の歴史を持つ米蔵を改装した関谷醸造の直営店です。

  • 古い蔵を利用した飲食店の外観

「SAKE BAR 圓谷」では、関谷醸造のお酒はもちろんのこと、関谷醸造のある奥三河地方の食材を中心に使った料理とのペアリングも楽しむことが可能。食とともに育まれてきた日本酒の文化を五感で感じられます。 

「SAKE BAR 圓谷」の営業情報は公式Webサイトにてご確認ください。

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