2024年度の日本酒輸出実績、金額・数量ともに過去最高 輸出国数は過去最高の80ヵ国
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2024年度の輸出金額は約435億円、輸出数量は約3.1㎘となった
日本酒造組合中央会は2月7日、2024年度の日本酒輸出実績を発表しました。今期はコロナ後の物流の混乱や在庫過剰などの影響が解消しつつあり、輸出額・数量ともに回復。前年度を上回る結果となりました。
全国約1600の酒蔵(日本酒、本格焼酎・泡盛、本みりん)が所属する日本酒造組合中央会によると、輸出額は434.7億円(昨対比105.8%)、輸出量は3.1万㎘(昨対比106.4%)に達したといいます。
特にアメリカ、韓国、フランスなどで過去最高額を記録し、輸出国数も過去最高の80ヵ国に達しました。
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アメリカでの需要増加が顕著
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2024年度日本酒輸出金額国別TOP20
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2024年度日本酒輸出数量国別TOP20
輸出金額第1位は中国、第2位はアメリカで、アメリカではレストランや小売店での取り扱いが増加し、輸出金額は約114.4億円(昨対比125.9%)、数量は8,003㎘(昨対比123.1%)となりました。韓国でも輸出額約37.5億円(昨対比129.1%)、数量4895㎘(昨対比116.8%)と過去最高を記録しました。
日本酒の高級化トレンドが続く
1ℓあたりの輸出金額は前年度とほぼ横ばいで、中国、香港、シンガポールでは2000円/ℓを超える金額が続いています。10年前の平均輸出金額は705円/ℓでしたが、2024年では1400円/ℓと約2倍に増加し、高価な日本酒が市場をけん引しています。
インバウンド需要とソムリエ教育の強化
2024年は訪日観光客が過去最高の3600万人を超え、インバウンド消費も8.1兆円に達しました。日本酒造組合中央会は国際ソムリエ協会とのパートナーシップを通じて、世界中のファインダイニングで日本酒の提供を増やす取り組みを強化しています。
今後は輸出先国・地域の多角化を図り、安定的な輸出増加を目指します。特にEUや東南アジア市場での浸透を図り、各地域特性に合わせた戦略を展開していく予定です。
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