愛知・岐阜10酒蔵の日本酒が気軽に楽しめると話題!「ポケットに入る日本酒」名鉄商店の開発担当者を直撃!
2022年12月、名古屋駅の待ち合わせスポットとしても有名な「ナナちゃん」のすぐ近くに誕生した「名鉄商店」。
株式会社名鉄生活創研が中心となり、名鉄グループ全体の力を結集して取り組む“新たな小売スタイルのお土産屋さん”です。
「地域を食べる、地域をアゲる、地域へ還す」を事業コンセプトとする名鉄商店に並ぶのは、愛知や岐阜の企業とのコラボレーションで開発した名鉄商店オリジナル商品。その中でもひときわ人気となっているのが「ポケットに入る日本酒」です。
日本酒としては珍しいパウチ包装に入った「ポケットに入る日本酒」は、商品名の通りポケットに入れてどこでも手軽に楽しむことができるという新しいスタイルの日本酒。目を引く斬新なデザインは愛知・岐阜に住んでいる方やゆかりのある方に公募し、選定されたものです。
コンセプトはもちろん、パッケージからデザインに至るまで全てが新しい「ポケットに入る日本酒」、その狙いや開発の経緯について名鉄商店の店長を務める株式会社名鉄生活創研 経営企画室 事業企画担当 棚橋省午課長にお話をお伺いしました。
名鉄商店 https://www.meitetsu-shouten.jp/
名鉄商店 オンラインショップ https://store.meitetsu-shouten.jp/
※日本酒は名鉄商店店頭のみでの販売です
名古屋観光のお土産にもピッタリ!愛知・岐阜10酒蔵とコラボした「ポケットに入る日本酒」
名鉄商店のオープンとともに販売が始まった「ポケットに入る日本酒」は、どのような商品なのでしょうか?
棚橋店長
「ポケットに入る日本酒」は愛知・岐阜で日本酒造りを行っている10の酒蔵とのコラボレーションで開発した瓶の形をしたパウチ容器に入れた日本酒です。
最大の特徴であるパウチ容器は新潟にある津南醸造が販売しているアウトドア用日本酒「GO POCKET」と同じものを採用し、商品化に際しても津南醸造に協力を頂いています。
若水特別純米酒原酒 (澤田酒造株式会社/愛知)
地元常滑の契約農家土居佐吉さんに自社田で丁寧に育てて頂いた、愛知の酒造好適米「若水」を全量用いて造った、米の甘みと旨みが楽しめキレ良いお酒。
百十郎 大辛口純米酒 赤面(株式会社林本店/岐阜)
百十郎シリーズ人気No. 1。どんな料理にもオールマイティに合う優れもの。スムーズな飲み口に生き生きとした酸味が綺麗に広がり、辛口のキレが冴え渡る。
大吟醸 杜氏の野望(福井酒造株式会社/愛知)
愛知の酒造好適米「夢吟香」を使用。一ヶ月の低温発酵でお米の旨みを存分に引き出した日本酒。華やかでフルーティーな香り、やや甘口ですっきりとしたキレの良いお酒。
特別純米酒 東龍 龍田屋(東春酒造株式会社/愛知)
原料米は山田錦を100%使用。旨みと酸味のバランスが良く、いろいろな料理に合わせやすいオールラウンダーなお酒です。
米宗 純米酒(青木酒造株式会社/愛知)
愛知県産酒造好適米を100%使用し、蔵付天然酵母で醸された日本酒。すっきりとしたキレの良さが特徴。燗酒で本領を発揮し、60度のお湯でそのまま5分湯煎するとお米の旨味を感じられる。
長良川 アルティメットドライ純米超辛口(小町酒造株式会社/岐阜)
「究極の辛口」をテーマとした純米超辛口の日本酒。日本酒度は+20だが、ただの“辛口”でなく、“ドライ”。糖分は、通常の辛口酒の半分程。お肉料理にも相性が良い。
タカノユメ 純米大吟醸 ALL NAGOYA(山盛酒造株式会社/愛知)
原料米は名古屋産「夢吟香」を、酵母には名古屋市内で培養された「FIA-1」を使用した名古屋にこだわった純米大吟醸。爽やかな香りと甘味と旨み、ほどよい酸が心地よく、食中酒として楽しめる。
尊皇 純米酒(尊皇蔵元 山﨑合資会社/愛知)
愛知県産米を全量使用した純米酒。上品な香りでふくらみがあり、キレの良い酒質が特徴。冷やでもお燗をしても美味しくいただくことが出来る。全国燗酒コンテスト2019、2022お値打ち燗酒部門で金賞を受賞。
純米吟醸 衣が浦若水(原田酒造合資会社/愛知)
愛知県産米「若水」を100%使用した食事にとても合う純米吟醸酒。米、水、酵母、そして杜氏のすべてが地元の生粋の愛知の酒。優雅な香りとコクを兼ね備えたお酒。
金虎 夢山水大吟醸(金虎酒造/愛知)
フローラルな印象の華やかな香りと艶のあるなめらかな舌ざわり。主張しすぎない綺麗な旨みが特徴。
幅広い世代の人に楽しんで頂ける金虎酒造自慢の大吟醸酒。
これまで日本酒を飲んだことがない人にも手に取ってもらうためのパッケージ&ラベルデザイン
小型で自立するかわいい容器の「ポケットに入る日本酒」ですが、この商品を名鉄商店で販売しようとしたのはどのような思いからだったのでしょうか?
棚橋店長
名鉄商店をはじめるにあたって、「日本酒」は必ずラインナップに入れようと考えていました。
日本酒には地域性がありますし、特に愛知県や岐阜県には酒蔵が多いので、それをしっかりアピールしていきたいというのが狙いです。
その上でどのようなパッケージにするのが良いのかを考えました。
検討の中で重視していたのは「今まで日本酒を手に取ってこなかった方々に手に取ってもらえるような形にしたい」という点です。
当初は小瓶やカップ酒なども検討しましたが、どうしてもどこかで見たことがあるような商品となってしまう上、持ち運びが重くなってしまうという点が悩みでした。
そこでお土産物としてもっと良い形がないかと探していたところ、たまたま新聞で「GO POCKET」の存在を知ったんです。
そこで、直接問い合わせてみたところ、偶然にも先方の社長が名古屋に縁のある方だったんです。
そうしたご縁もあって、すぐに意気投合し「やっていきましょう!」となりました。
限られた商品開発の期間の中で、津南酒造の「GO PROJECT」と出会えたのは本当に幸運だったと思います。
パッケージとともに目を引くのが素敵なラベルデザインです。このラベルデザインは一般に公募して選出されたとお伺いしておりますが、なぜ公募という形で進められたのでしょうか?
棚橋店長
もともとの「名鉄商店」のコンセプトとして、一般のお客様が商品や店舗づくりに関わってもらえるようにしたいという思いがありました。
その第一弾として2022年10月に開催したのが「日本酒ラベルデザイン大賞」です。
愛知県・岐阜県にゆかりがある方であればプロ・アマ不問で参加できる公募コンペの形でデザインを募ったところ、およそ1000件のご応募を頂きました。
その中から酒蔵ごとに1つずつ、合計10のラベルデザインを決定しています。
また、「ポケットに入る日本酒」は若い人など「これまで日本酒を手に取ったことがない層」にも手に取って欲しいという思いを入れて開発をしており、デザインの選出でもその点を意識したものとなっております。
この企画に参加頂いた酒蔵の皆様からも「ラベルがかわいくておしゃれ」「自分たちの発想からは出てこないデザインでうれしい」と喜んで頂けております。
ラベルを良く見ると各酒蔵の「最寄り駅」が入っています。これはなぜ入れようと思ったのでしょうか?
棚橋店長
「ポケットに入る日本酒」には、地元愛知・岐阜のお酒を知って欲しいという思いとともに、お酒を造っている「酒蔵」も知って欲しいという思いがあります。
地名や住所だけではなく「最寄り駅」を合わせて記載することで、「○○線のあの駅の近くにあるんだ!」とよりイメージしてもらいやすくなるのではと思い、ラベルに最寄り駅を入れることとしました。
名鉄グループとしてのプロジェクトとして始まった取り組みでもありますし、「ポケットに入る日本酒」で酒蔵に興味を持った方が電車に乗って酒蔵を訪れて欲しいという願いも込めています。
2022年12月1日に名鉄商店がオープンし、「ポケットに入る日本酒」も発売開始となりました。店頭での反応はいかがでしょうか?
棚橋店長
お客様からの反応は上々で、売れ行きとしてもまずまず以上、かなり良いと言えると思います。
特に女性からの反応が非常に良く、店頭で「すごいね、これ」と言ってもらえておりますし、実際に購入していただく方も多いです。
時節柄「父親がお酒好きなので、実家に帰る時に持って行きます」と選んで頂けるケースもありました。
また、予想外のご意見としては「神棚の上に置くのにちょうどいい」というものがありました。
神棚は高いところにあるので、御神酒を供えたくても瓶のお酒では落下の心配がどうしてもあるんですよね。
その点「ポケットに入る日本酒」は柔らかいパウチ容器なので落下しても瓶が割れるような心配はありませんし、そのまま自立するのでぴったりなんだそうです。
これは全く思ってもいなかったポイントで、勉強になりました。
おすすめのおつまみは?
名鉄商店の商品の中で「ポケットに入る日本酒」に合わせるおつまみのおすすめをぜひお聞かせください。
棚橋店長
おすすめはたくさんありますが、その中でも「飛騨牛と名古屋コーチンの初めての共同作業。」はぜひ試して頂きたいです。
岐阜県を代表する飛騨牛と愛知県を代表する名古屋コーチンを贅沢に使ったドライソーセージで、飛騨牛のスッキリとした脂身の風味と名古屋コーチンのコクのある旨味がぎゅっと凝縮されたプレミアムな味わいとなっています。
地元愛知・岐阜の日本酒にももちろん良く合います。
それでは最後に改めて「ポケットに入る日本酒」をどのように楽しんでいただきたいか、また今後どのような展望を検討されているかについてお聞かせください。
棚橋店長
おかげさまで「ポケットに入る日本酒」は発売開始以来大変好評を頂いております。
持ち運びしやすいパウチ容器であり、また小さくてお値段も手頃になっていますので、色んな場面に試してもらいやすい商品にできたと思っております。キャンプやアウトドアシーンをはじめ、今まで日本酒を選んでこなかった様々な場面で楽しんで頂けると大変うれしいです。
また、ラベルデザイン大賞のような一般からアイデアを募るような企画についてもぜひ同様の企画をやっていきたいと考えています。
「ポケットに入る日本酒」についても今回参加していない酒蔵から取り組んでみたいという声を頂いており、今後また何かの形で出来ればと思っております。
「名鉄商店」の新しい場を使った新しい取り組み、様々な形で楽しんで頂ければうれしいです。
愛知・岐阜の日本酒を知る第一歩としてピッタリな「ポケットに入る日本酒」
名鉄商店の「ポケットに入る日本酒」は手頃なサイズと価格で愛知・岐阜の10ヶ所の酒蔵の日本酒を楽しめる、日本酒好きにはもちろん、これから日本酒を楽しみたいと思っている人にもピッタリな商品でした。
そのまま湯煎して温めることができるのもこの寒いシーズンにはピッタリですね。
日本酒としては珍しいパウチ容器のパッケージや公募から選ばれたラベルデザインに込められているのは、「日本酒を新しい形で気軽に楽しんで欲しい」という気持ち。
筆者個人としては、いつか機会を作って名鉄特急パノラマスーパーの展望席に乗車して楽しんでみたいと感じました。
お土産としての持ち運びの面にも気遣った「ポケットに入る日本酒」、ぜひ名鉄商店の店頭に足を運んで実際に手に取ってみてください。
(商品写真提供 名鉄商店)
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