日本酒輸出、過去最高の459億円!世界81ヵ国へ拡大し「伝統的酒造り」が追い風に
日本酒造組合中央会は2月6日、2025年度(1月~12月)の日本酒輸出実績を発表しました。世界的なインフレや米国の追加関税といった逆風を跳ね返し、輸出額・数量ともに前年超えを達成。輸出先も過去最多の81ヵ国に広がるなど、日本酒の国際的地位がさらなる高まりを見せています。
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躍進するアジアと欧州、韓国やフランスで過去最高を更新
2025年度の輸出総額は約459億円(前年比106%)、数量は約3.35万㎘(同108%)と力強い成長を見せました。国別では中国が約133億円(同114%)で金額1位を堅持。特筆すべきは韓国、カナダ、フランスの3カ国で、いずれも過去最高の金額・数量を記録しました。特にフランスでは、和食店のみならず「ファインダイニング」と呼ばれる高級レストランでの採用が急増。ワインの本場で日本酒が「食の選択肢」として定着し始めています。
「プレミアム日本酒」の定着と、10年で1.8倍になった輸出単価
世界市場では、高価格帯の日本酒が牽引する「プレミアム化」が顕著です。1リットルあたりの平均輸出単価は1,368円に達し、10年前(2015年)の771円と比較して約1.8倍に上昇しました。香港やシンガポールでは1リットルあたり2,000円を超える水準が続いており、日本酒が「特別な日の高級酒」として世界の富裕層やグルメ層に深く浸透していることが伺えます。
ユネスコ無形文化遺産登録とインバウンドの相乗効果
2025年は訪日外国人数が4,200万人を突破し、日本酒文化への関心も最高潮に達しています。「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録から1年、中央会では主要空港での試飲販売「國酒キャンペーン」を拡充。さらに、国際ソムリエ協会(ASI)との連携を深め、世界のトップソムリエに日本酒のサーブ方法やペアリングを教育するプログラムを強化しています。「旅先で感動し、自国に戻っても楽しむ」という循環が、輸出の持続的な成長を支えています。
中南米や東南アジアへ、広がる「SAKE」のフロンティア
現在は中国・アメリカ・香港の3市場が輸出額の約6割を占めていますが、今後はさらなる多角化が進む見通しです。経済成長が著しいマレーシアやタイなどの東南アジア、さらにはメキシコやブラジルといった中南米市場の開拓も本格化します。現地のソムリエ協会と連携した教育活動を通じて、スペイン語やポルトガル語で日本酒の魅力を語れる人材を育成し、未開拓の市場へ「國酒」の魅力を浸透させていく方針です。
日本酒造組合中央会
全国約1,600の酒類メーカーが加盟する日本最大級の団体です。1953年の設立以来、「國酒」である日本酒や本格焼酎、泡盛の魅力を世界に発信。国内外の需要拡大と、食文化の多様性への貢献を目指し活動しています。
公式ホームページ:https://japansake.or.jp/
日本の酒情報館(JSS Information Center)
常時100種類以上の日本酒・焼酎をリーズナブルに試飲できる拠点。国内外のファンが集い、専門スタッフから情報収集や酒蔵見学の相談も受けられる「國酒のコンシェルジュ」です。
公式ホームページ:https://japansake.or.jp/JSScenter/aboutus/
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