愛知の金賞受賞酒「虎変」「菊石」「木曽三川」「我山」をご紹介!~令和4年酒造年度全国新酒鑑評会

2023年5月24日に発表された「令和4年度全国新酒鑑評会」。全国から818点の出品があり、394点が入賞酒、そして入賞酒の中で特に優秀と認められた218点が金賞酒に選ばれました。愛知県からも入賞酒に10点、金賞酒に4点が選出されています。今回はその4銘柄を杜氏さんのコメントと共にご紹介!酒屋さんや飲食店で見つけたらぜひ味わってみてください!

※令和4年酒造年度は2022年7月~2023年6月

虎変(金虎酒造/名古屋市北区)

名古屋の街中で日本酒を醸している金虎酒造。全国新酒鑑評会には過去8回参加しており、そのうち6回金賞を獲得しています。

  • 虎変 大吟醸

「虎変 大吟醸」

・原料米 兵庫県産山田錦 

・精米歩合 40%

▼杜氏・木村伸一さんコメント

「消費者が美味しく飲めるお酒」を意識して造っています。甘味がありながらも味わいのバランスをとることでキレのある味わいを目指しています。昨年は『入賞』に留まり『金賞』は獲れなかったので、例年以上に細やかに神経を使いました。お酒の流行は年々変わっていくため、鑑評会でも求められる酒質は年ごとに変化しています。金賞を受賞したということは、そうした変化にもついていけている証なのかなと思います。

菊石(浦野合資/愛知県豊田市)

豊田の地で1864年から酒造りを行っている浦野合資。代表銘柄「菊石」は3年連続の金賞受賞です。

  • 菊石 大吟醸

「菊石 大吟醸」

・原料米 兵庫県産山田錦

・精米歩合 35%

▼杜氏・新井康裕さんコメント

食中酒として楽しんでもらえるよう、五味(甘味、酸味、辛味、苦味、渋味)のバランスが良いお酒になるよう意識して造っています。毎年同じ酒質になるよう「再現性」を大事にしています。大きな蔵ではないので、チームワークで獲得した賞だと思います。冬の間はみんなで寝泊まりをして酒造りをしてきました。賞を獲れたことは蔵人たちにも大きな励みになります。

木曽三川大吟醸(内藤醸造/愛知県稲沢市)

愛知県の西部を流れる木曽川の近くに蔵を構え、1826年から酒造りを行っている内藤醸造。「木曽三川」は2年連続4回目の金賞受賞です。

  • 木曽三川 大吟醸

木曽三川 大吟醸

・原料米 山田錦

・精米歩合 40%

▼杜氏・安達真人さんコメント

木曽三川大吟醸は酒米の王様と呼ばれる山田錦を精米歩合40%に磨いています。それと木曽三川のミネラル部豊富な水を最大限に活かせるように、もろみが出してくれているサインに気付き、人と微生物が共に造り上げたお酒です。特徴としては、華やかな香りと透明感のあるきれいな酒質で口の中に広がる余韻を楽しんでもらえたら嬉しいです。

 

我山(鶴見酒造/愛知県津島市)

織田信長の時代から水運の拠点として栄えた愛知県津島市の酒蔵。2022年秋に新しい醸造蔵を完成させ、その蔵で醸したお酒で2年連続で金賞受賞となりました。

  • 大吟醸 我山

大吟醸 我山

・原料米 兵庫県産山田錦  

・精米歩合 40%

▼杜氏・長谷川元輝さんコメント

昨年の受賞に続き今年も受賞できたことは本当にうれしいです。一度の受賞ではなく、こうやって受賞を積み重ねていくことで鶴見酒造としての製造技術が向上していくものだと感じています。特に昨年は杜氏として初めての酒造りでしたが、今年は蔵や設備を新設していただきました。新しい環境での酒造りは緊張の連続でしたが、期待に応えられてよかったです。

全国新酒鑑評会とは

1911年(明治44年)に始まり、現在も続いている日本酒(新酒)の全国規模の鑑評会で、酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催。その年に製造された清酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状及び動向を明らかにし、清酒の品質及び製造技術の向上に資するとともに、国民の清酒に対する認識を高めることを目的としています。

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