愛知の日本酒の魅力を世界に発信したい!2023MissSAKE愛知・森川裕希恵さんインタビュー

日本酒や日本文化の魅力を国内外に発信するアンバサダー「Miss SAKE」。2023年6月23日(金)に22都道府県の代表から2023年度のグランプリを決定する最終選考会が京都で開催されます。その最終選考会に愛知県代表として臨むのが、2023MissSAKE愛知の森川裕希恵さん(愛知県一宮市出身)です。森川さんに最終選考会に向けての意気込みや、日本酒に対する思いなどを伺いました。

  • テレビ愛知に来社した森川さん

    テレビ愛知のキャラクター「といろちゃん」と森川さん

Miss SAKE(ミス日本酒)とは

「Miss SAKE」は、日本の伝統ある食文化「日本酒」の魅力と日本文化の魅力を日本国内外に発信するアンバサダーで、2013年に選考がスタートしました。「日本酒および日本文化に親好がある」「社会貢献への意識が高い」「グローバルな感覚を持ち合わせる」など厳しい選考基準をクリアし、各地区での代表選考会を通過、そして「ナデシコプログラム」と呼ばれる教養講座で日本酒や日本文化に関する知識や体験を深めた後、最終選考会にて栄えあるグランプリ「Miss SAKE Japan」が決定します。

2023MissSAKE愛知・森川裕希恵さんインタビュー

日本酒の魅力にどんどんハマっています!

  • 酒蔵の前で記念撮影をする多数の女性

    他地区から選出されたファイナリストの皆さんと

最終選考会まで1ヶ月を切りましたね。

森川さん

最終選考会前に受ける教養講座「ナデシコプログラム」では、すごい密度と速度で多くのことを勉強させてもらっています。特に「日本酒をどうやって広めていくか」ということを、いろんな業界の第一線で活躍されてる方から勉強しているのですが、その中でとてもいいなと印象に残ったのは、ワインをモデルケースにした取組みです。フランスでは国を上げてワインを応援しているのです。日本人でもワイン好きな方はとワイナリー現地のワイナリーに行ってみたいって思うようになりますよね。そういったワイナリーがあると観光業も盛んになって、ワインも売れるっていうすごくいい循環ができるんです。それを今、日本酒でもやろうという動きが出てきていて、酒蔵がある県の観光地も一緒にまわってもらうというようなツアーが企画され始めています。愛知県にもたくさん蔵があってで周りには美味しい食べ物や観光地があるので、そういうことを発信していけたらいいなと思います。 

また大会が近くなるにつれて愛知大会で頑張ったみんなの気持ちも背負って本当に頑張りたいという思いもすごく強くなっています。地元の愛知県に恩返ししたいという気持ちと日本をもっと世界に発信したいという気持ちがどんどん高まっていってるような感じです。

「ナデシコプログラム」ではどのようなことを学ぶんでしょうか?

森川さん

「ナデシコプログラム」はMissSAKEとしてふさわしくなるように、日本の伝統文化や日本酒の知識をファイナリストみんなで集まって勉強していくものです。例えば国税局の方に来ていただいて酒税はどのように集められているとか、どのようにお酒を審査したり、酒蔵に対して取り組みをしていらっしゃるかとかというようなことを学んだり、大相撲の力士の方と床山の方に来ていただいて大銀杏の結い方を見せていただいたり、江戸切子や和紙作りを体験したりと、日本文化にリアルに触れさせていただきました。

また、酒蔵の見学に行ったり、日本酒の利き酒の資格を取得したりと、いろんな角度から日本酒の勉強をすることができています。

  • 振袖を来て踊りを練習する女性たち

    ナデシコプログラムの様子

日本酒に対する見方に変化はありましたか?

森川さん

すごく変わりました!私は元々日本酒をいただくのが大好きだったんですが、日本酒の知識が広まる深まれば深まるほど、どんどんその日本酒の世界に魅了されています。日本酒のような複雑な製造過程があるお酒って世界でも例を見ません。ワインは原料のブドウの出来によってその年の味が決まる傾向がありますが、日本酒はお米の出来もちろん大事ですが、それよりも杜氏の腕や感覚、経験が日本酒の味を決めているというのもまた面白い部分だと思います。

また酒蔵は江戸時代とか明治時代ぐらいから続いている蔵が多く、代々受け継がれてきたものをすごく大切にしながら、そこに現代ならではの新しい技術も取り入れるなど、伝統と挑戦の両方を大事にしながら取り組んでやってらっしゃる酒蔵様がとても多く、感銘を受けました。

MissSAKE愛知に選んでいただいてからいろんな酒蔵様に伺わせていただいていますが、その建物の美しさ、日本の伝統の建築物の美しさにもすごく魅了されますし、学べば学ぶほど日本酒の世界は面白く、ちょっと沼にハマってしまっています(笑)。

MissSAKE愛知としてはこれまでどんな活動がありましたか?

森川さん

愛知代表としての活動は愛知県の新酒品評会の方でプレゼンターのお手伝いをさせていただいたり、今は自分のSNSなどでも愛知県のお酒をメインに発信させていただいています。少しずつですけど地元の方が私のSNSを見てくださる方が増えてきて、愛知県にこんな日本酒あったんだ、家から近いから買いに行ってきますとかそういうメッセージをくれる方もいらっしゃり、一代表として活動していて嬉しいなと感じているところです。

  • 表彰状を持って並ぶ男性と振袖の女性

    令和5年愛知県新酒品評会表彰式ではプレゼンターに

中国での悔しい経験がMiss SAKEへの挑戦につながった

MissSAKEに応募されたきっかけはなんでしょうか?

森川さん

私はコロナ禍以前は中国に住んでいました。その際、中国で痛感したのが自分は日本のことを何も知らなかった、ということです。中国では記者としても活動していましたが、会社の忘年会でとある中国人の同僚が出し物として、着物を着て日本舞踊を踊ったことがあったんです。中国の方がそのようなことをしているのに、自分は皆さんの前で日本文化を何も披露できなかったというのがすごく恥ずかしくて残念で、とても反省しました。

コロナ禍を機に日本に帰ってきた時に、絶対何か日本のことをやろう!と思い、日本舞踊を始めました。もうすぐ3年になりますが、日本舞踊は日本特有の魅力がたくさん詰まっていました。そして、着物を着たり、伝統工芸品など日本の伝統のものに触れる機会もすごく増えていく中で、日本の良さや美しさを再確認し、これをもっと世界に発信していけるような人間になりたいって思った時にMissSAKEの存在を知り、応募しました。もちろん日本酒を飲むのが大好きだったということもあります(笑)。

日本酒を好きになったきっかけは?

森川さん

20代の頃からお酒全般大好きだったのですが、中国にいた時に中国人の友人に日本料理屋さんに連れて行っていただいて、日本酒を中国の方から説明されながら日本酒をいただいたことがありました。中国でも日本酒は人気があり、説明してくださる方の熱意にもびっくりしたのですが、改めて意識しながら日本酒をいただいた時に、「日本酒ってこんなに美味しいんだ、こんなに世界の人を魅了しているんだ」ということに気づかされて、そこからもっともっと日本酒に触れたいなって思うようになりました。 

日本舞踊をやり始めてからは、舞踊を奉納するために神社に行かせていただく機会が増えました。そのような時にはお神酒をいただくのですが、そのお神酒の美味しさにもびっくりしました。日本酒は神様に捧げるお酒だったんですね。また「日本酒」以外に国の名前がついてるお酒はないと思うんです。そういうところで意識が高まったっていうのもさらに日本酒を好きになったきっかけです。

日本酒のどんなところが好きですか?

森川さん

本当に日本酒って味わいが多種多様です。こんなにも味わいの種類があるお酒もなかなか他にないと思います。私は合わせるお料理とか飲む季節などを考えて、いつも選ぶようにしています。日本酒は和食を食べる時に飲むイメージを持っている方が多いと思いますが、イタリアンやフレンチ、中華料理などどんなお料理にも合わせやすく、ワイングラスなどいろいろなタイプのグラスで楽しむことができます。和を重んじるというか、調和を大事にするのが日本の良さだと思うのですが、それは日本酒にもあらわれているのかなって感じています。

どういったシチュエーションで飲むのが好きですか?

森川さん

蔵開きのイベントなど、太陽の下で日本酒好きの方とみんなで語らいながら、ワイワイいただくお酒がやっぱり好きです。日本酒は人と人をつなげるものだなって思います。飲み過ぎちゃいますが(笑)。

  • 酒蔵で記念写真をする着物の女性

    金虎酒造(名古屋市)の蔵開きで2021Miss SAKE Japanの松崎未侑さんと

最終選考会への意気込みは

  • 振袖姿の女性

    愛知大会での様子

6月23日に京都で開かれる最終選考会に向けて、どういったところをアピールしていきたいですか?

森川さん

私はコロナ禍の間ずっと日本の伝統と向き合ってきたと自負しています。日本の伝統文化を伝えるアンバサダーとして私が伝えることができることは、日本舞踊や普段から着物を着て生活することで培ってきた日本女性らしさ、中国で活動してきた経験を活かしての中華圏に向けての発信力です。以前中国で活動していた時にお付き合いのあったメディアからも取材依頼が来たりと、いろいろな声をいただいています。

改めて意気込みをお願いいたします。

森川さん

MissSAKEに応募して本当に良かったといま思っています。自分のアイデンティティを再確認できたことや、MissSAKEの他県のファイナリストの皆さんも本当に素晴らしい方ばかりで刺激を受けています。自分の県や自分の県のお酒、また日本という国にもすごく誇りを持っていて、また自分なりの方法で発信していく力も持っています。そういう方たちと一緒に努力してこられたことをすごく誇りに思います。その中でグランプリを獲得し、愛知県の魅力、日本の魅力を世界にお伝えしていけるように頑張りたいです。

最後に、SAKETOMOを読んでいる方にメッセージと愛知の日本酒の魅力を伝えていただけますか?

森川さん

皆さんとこれからたくさんのイベントでお酒を通して交流できるようにMissSAKEとして頑張ってまいります。愛知県は「ものづくり大国」と言われてるぐらい研究熱心な県民性があります。日本酒においても、愛知県は研究熱心な蔵が多く、本当に新しい美味しいお酒がどんどん作られています。そういうお酒の魅力を皆さんに発信していきたいです。どうぞよろしくお願いいたします!

  • 食卓を囲む女性たち

    他地区代表のファイナリストのみなさんと

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