田酒や十四代!28蔵の日本酒を楽しみながら北陸復興のためチャリティできるイベント「和醸和楽 ASAKUSA JACK2」が開催

  • 酒樽を囲んで立つ振袖姿の女性と法被を着た男性

2024年4月7日(日)、浅草の屋外広場で、「和醸和楽(わじょうわらく)」が主催する「ASAKUSA JACK2(浅草ジャック2)北陸復興チャリティーイベント」が行われました。この日、全国から著名な14酒蔵の蔵元と、有力酒販店19店が参加しました。イベントの様子をお伝えします。

「ASAKUSA JACK2」の様子

  • 看板を挟んで立つ振袖姿の女性

    ミス日本酒(Miss SAKE)のみなさん(右から準グランプリ・千葉代表 齋藤ひかりさん、グランプリ・神奈川代表 山田琴子さん、準グランプリ・愛知代表 森川裕希恵さん)

  • イベント会場の様子

    十四代、田酒、南部美人…国内外で人気の銘酒を求めテント前に並ぶ参加者たち

和醸和楽は、「0杯を1杯に」をテーマに、日本酒をまだ体験していない人や初心者に日本酒に触れる機会を提供する活動を続けている団体です。今回のイベントは、インバウンド客を含む日本酒初心者に焦点を当て、北陸応援のためにチケット代(酒代)は復興支援の寄付に使われました。 

会場となった「東京楽天地浅草ビル」は、雷門で有名な浅草寺から徒歩3分の人通りの多い場所にあります。ビルの前にある広場で、柵なしでおこなわれました。当日券のみで、500円以上の募金をすれば、スターターセット(グラス、水、チケット2枚)と追加チケット(3枚綴り)がゲットできます。手頃な価格で参加でき、看板に英語で書かれた参加方法を見た通りがかりの国内外の観光客も気軽に立ち寄っていました。

イベントの参加方法

① チケットの購入(北陸への募金)

  • 手にチケットとグラスを持つ

受付テントに並び、北陸復興支援の募金(500円以上)を支払い、プラスチック製グラスとスターターチケット2枚を受け取ります。

② 蔵元から日本酒を注いでもらう

  • 手に日本酒の瓶を持ち笑顔の男性

    南部美人(岩手県) 五代目蔵元 久慈浩介さん

  • 日本酒の瓶

蔵元や酒販店スタッフがいる日本酒テントに行き、お酒を注いでもらいます。どの銘柄でも、チケット1枚で1杯飲むことができます。十四代や田酒はあっという間に売り切れました。

③ チケットの追加購入

  • 日本酒を飲む女性

    銘酒片手に満足げな著者

チケットがなくなったら、受付テントに行って追加チケットを買い、引き続き日本酒や蔵元との簡単な会話を楽しみます。

④ 4階ブースで、引き続き気になる酒を楽しむ

  • 日本酒を注ぐ男性

    4階会場で「東洋美人」を注ぐ桜本商店(北海道)桜本 武士さんと、「磯自慢」を提供する矢島酒店(千葉県)矢島幹也さん

  • イベント会場の様子

  • イベントのチラシ

    4階会場のフロアマップ

  • 日本酒の瓶

    4階会場で提供された「飛露喜」(福島県)

屋外会場だけでなく、ビルの4階もサテライト会場になっており、飛露喜など有名な5蔵が集結。チケットを渡して日本酒を注いでもらえます。このフロアには飲食店もあり、コラボ企画で簡単なおつまみを購入することもできました。(店内への日本酒持ち込みは不可です。)

(余談)今回のプラスチック製グラスは秀逸だった

  • ペットボトルのキャップの上にグラスを置いて日本酒を飲む女性

今回配布されたプラスチック製グラスは、ペットボトルの蓋にぴったり合って、安定するサイズでした。ペットボトルをテーブル代わりにして飲みかけのグラスを置いたり、写真の筆者のようにペットボトルの蓋の上に置いたままグラスを口に運べたり、とにかく便利でした。今後、日本酒イベントでこのグラスの利用が増えそうです!

和醸和楽とは?

  • 日本酒を提供する男性

和醸和楽は、2007年7月1日に発足した日本酒の任意団体で、酒蔵と酒販店から成り立っています。現在、全国の著名な28の蔵元と、有力な酒販店35店、計62社が加盟しています。「日本酒好きのための啓蒙活動ではなくて、これまで日本酒を飲まなかった人のために活動をしていく。0杯を1杯や2杯にしていくための活動を」というテーマで活動しています。

  • イベント会場の様子

発足当時の会長は、酒蔵・西田酒造店(田酒醸造元/青森県)代表取締役社長の西田司さんで、副会長は酒販店・株式会社いまでやの代表取締役社長小倉秀一さんでした。立ち上げメンバーは当時みんな30代、40代と若く、若い世代が発信する新しい日本酒文化がテーマでした。現在では、会長や副会長などが定期的に交替し、新しい蔵元や酒販店が加わるなどして、時代に合った取り組みを進めています。手づくりの日本酒文化を伝え、育て、広めることで、日本の食文化の発展に寄与し、啓蒙活動と普及活動を行っています。

酒蔵メンバー

西田酒造店/南部美人/福禄寿酒造/高木酒造/新藤酒造店/大沼酒造店/平孝酒造/廣木酒造本店/宮泉銘醸/国権酒造/小林酒造/せんきん/来福酒造/泉橋酒造/磯自慢酒造/佐久の花酒造/車多酒造/吉田酒造店/黒龍酒造/今西酒造/平和酒造/山陽盃酒造/宝剣酒造/三輪酒造/富士酒造/澄川酒造場/仙頭酒造/みいの寿

※出品のみで来場がない酒蔵も一部あり。

酒販店メンバー

さかや栗原/酒のくりはら/株式会社味ノマチダヤ/泉屋/有限会社かがた屋/雪乃屋こぐれ酒店/酒舗三鷹碇屋/ワインと地酒武田/株式会社はせがわ酒店/株式会社 立花 地酒処 たちばな酒店/有限会社 すみの酒店/有限会社リカーショップスドウ/有限会社 齋林本店/有限会社酒舗まさるや/有限会社今仲酒店/有限会社 矢島酒店/銘酒の裕多加/有限会社 望月商店/有限会社 渡辺宗太商店/株式会社 田鶴酒店/株式会社 大和屋酒舗/有限会社 小倉屋酒店/株式会社酒乃店はやし/株式会社酒乃生坂屋/有限会社 酒のやまもと/株式会社 三ツ矢酒店/有限会社丸市桜本商店/株式会社 横浜君嶋屋/有限会社 とどろき酒店/有限会社武隈酒店/株式会社カネタケ青木商店/株式会社いまでや/株式会社いずみや

会長・橋場友一さんが語る「ASAKUSA JACK2」開催の想い

  • ハッピを着た男性

    泉橋酒造代表取締役・橋場友一さん

現在「和醸和楽」会長をつとめる泉橋酒造(いづみ橋醸造元/神奈川県)代表取締役の橋場友一さんに話を聞きました。

今回のイベントテーマやこだわりをお聞かせください。

橋場さん 「和醸和楽は、未体験の人たちにまずは1杯飲んでもらうことを目指しています。今はインバウンド客も増え、日本文化に興味を持った多くの方が浅草に集まっています。国内外のたくさんの人に日本酒を体験して欲しい、という気持ちで今回のイベントが企画されました」

和醸和楽では「同じイベントを2度とやらない」をモットーにしていますが、去年と企画内容を変えて、同じ場所で開催したのにはそういう理由があったんですね。

橋場さん 「浅草は日本を象徴する一大観光地で、中心的な場所です。日本の若者たち、そしてアジアの人たちを中心に各国の方たちが看板や群衆を見て立ち寄ってくれたようです」

チケット代は、北陸復興応援のため寄付されるそうですね。

橋場さん 「今回のイベントへの参加(募金)は500円以上でお願いしていますが、温かい思いを持って多く募金してくださる方もいます。酒造や酒販の仲間たちを応援したいという願いを込めて、大切に寄付させていただきます」

誰もが気軽に日本酒を楽しめる「和醸和楽」イベント

  • イベントの看板

和醸和楽では、毎年イベントが企画され、開催されます。他のイベントより参加しやすく、「ちょっと行ってみよう」と気軽に立ち寄れるものが多いです。日本酒のファンはもちろん、初心者も友達を連れて出かけてみてください。次はあなたの街で開催されるかも。詳しくはホームページや、加盟する蔵元や酒販店のSNSをチェックしてみてください。

公式ホームページ:https://wajowaraku.net/

関連記事