全国初の「KUHEIJI」コーナーも! ジェイアール名古屋タカシマヤの和洋酒売場が売り場面積を拡張し全面リニューアル!
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ジェイアール名古屋タカシマヤ和酒売場が11月24日にリニューアルオープン
創業25周年を迎えたジェイアール名古屋タカシマヤ(愛知県名古屋市)では、食料品売場の段階的なリニューアルが進行中。その第1弾として、2025年11月24日に、新たな和洋酒売場がオープンしました。
今回のリニューアルでは、日本酒などを取り扱う和酒売場が従来の約2倍の広さに拡大。さらに全国で初めてとなる「KUHEIJI」コンセプトコーナーも誕生するなど、新たなチャレンジが次々と行われています。
この記事では、ジェイアール名古屋タカシマヤの新しい和酒売場について、現地取材の内容を交えてお届けします。
従来から面積2倍に拡大された「ジェイアール名古屋タカシマヤ 和酒売場」
新たな和酒売場が誕生したのは、ジェイアール名古屋タカシマヤの地下2階。今回の移転リニューアルにより、和酒売場の売場面積は従来の約2倍に大幅拡大。品揃えも従来の約1.5倍となり、日本酒・焼酎・ビール等の和酒が約1000種類、およそ4000本が新しい和酒売場にて取り扱われます。
新しい和酒売場は、和モダンで明るい空間デザインに。天井の照明周辺には木組の格子飾りが設置され、和の雰囲気を与えています。
また、今回のリニューアルでは「床」にもこだわったとのこと。通路と売場の床を同じデザインで揃えることで、境界線を意識させることなく気軽に立ち寄りやすい空間となるよう工夫されています。
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通路側(手前)と売場側(奥)の床デザインを合わせることで空間を一体化
また、大型の冷蔵ショーケースを壁面へ大幅に増設。庫内の温度を5度に保つことで日本酒の品質管理を徹底できるようになったとともに、背の高い冷蔵ショーケースを並べることで品揃えの豊富さも演出しています。
売場の一角には、和洋酒売場のバイヤーをつとめる伊藤隆志さんがセレクトした特徴のある日本酒が並ぶ「OUR FOCUS」棚を設置。上2段にはシーズンごとのおすすめ、下3段には伊藤バイヤーが注目するお酒が揃い、和酒売場に足を運んだら必ずチェックしたい棚となっています。
さらに試飲販売ができるウィークリーコーナーも従来の1ヶ所から2ヶ所へと拡充。日本酒2蔵、日本酒とビール1蔵ずつなど、これまでより多様な形での企画を行えるようになったとのことです。ウィークリーコーナーは通路に面したところに設置されたため、いっそう気軽に楽しめます。
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試飲販売コーナーも通路側に2ヶ所増設
全国初の「KUHEIJI」コンセプトコーナーが誕生
今回の和酒売場リニューアルの最大の目玉となっているのが「KUHEIJI」コンセプトコーナーの設置。「醸し人九平次」などを手がける萬乗醸造とジェイアール名古屋タカシマヤがタッグを組むことにより、全国で初めてのコンセプトコーナーが誕生しました。
「醸し人九平次」などを手がける萬乗醸造は、名古屋市緑区大高町にて300年以上にわたり酒造りを行ってきた老舗酒蔵。15代目を受け継ぐ久野九平治氏が行ってきた、「田」にこだわり、日本酒にこれまで取り入れられてこなかった「テロワール」の概念を導入した先駆的な取り組みにより、「醸し人九平次」は日本のみならず世界中で高く評価されています。
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コーナー壁面に設置されたKUHEIJIのロゴ 1647は創業年を表す
「久野九平治氏のストーリーを伝え、“KUHEIJI”の世界を体感できる場を作りたい」という伊藤バイヤーの思いと、地元を大切にする萬乗醸造15代目・久野九平治氏の思いが重なり合うことで実現した、全国初の「KUHEIJI」コンセプトコーナー。同コーナーでは、「醸し人九平次」のメイン商品が一同に揃うだけでなく、これまでワインショップで販売されていた萬乗醸造が手がけるワイン「DOMAINE KUHEIJI」も合わせて購入することができるようになりました。
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日本酒「醸し人九平次」とワイン「DOMAINE KUHEIJI」を1ヶ所で購入可能
また、「KUHEIJI」コンセプトコーナーのオープンを記念して、通常ではほとんど店頭に並ぶことがない「醸し人九平次」のヴィンテージセレクションも限定数量で登場。瓶詰めした後、10度~15度の安定した温度の中で熟成を進めることで生まれた貴重な一本が手に入る機会があるのも「KUHEIJI」コンセプトコーナーならではです。
さらに「KUHEIJI」コンセプトコーナーでは、山田錦の原産地である兵庫県黒田庄に新たに設けた醸造所で造られた新ブランドの日本酒「DOMAINE KURODASHO」も発売。全国に先駆けて、初めて店頭に登場しました。
「DOMAINE KURODASHO」は、「醸し人九平次」としてこだわってきたテロワールに対する考え方をさらに推し進めた醸造所にて生まれた日本酒。「田の中で日本酒を造りたい」という思いの下、黒田庄に広がる田園の中に農業施設などを設けて理想の状態で米を作り、その土地の中に構えた酒蔵で日本酒を造るという、他に類を見ない試みから特別な一本が誕生しました。
10年以上の歳月をかけて取り組みが進められていた新しい形の醸造所が生み出した「DOMAINE KURODASHO」。通常は取り寄せ対応となりますが、「KUHEIJI」コンセプトコーナーの誕生に合わせ、特別に店頭販売が行われます。
伊藤バイヤーおすすめ 注目の日本酒銘柄4選
新・和酒売場には「KUHEIJI」以外にも、和洋酒売場を担当するバイヤーの伊藤隆志さんが探し集めたおいしい日本酒がズラリとラインナップ。名古屋駅という立地に合わせ愛知・岐阜・三重の和酒をいっそう充実させるとともに、全国各地で取り組まれている新たな日本酒も多数導入されています。
今回は、伊藤バイヤーが特に注目する日本酒を4銘柄厳選してご紹介します。
二兎 純米大吟醸 雄町四十八 荒走り生原酒(丸石醸造/愛知県岡崎市)
愛知県岡崎市で330年以上の永きに渡り日本酒を造り続けている丸石醸造。多くの日本酒ファンに愛されている愛知の銘酒「二兎」が、いよいよ常設で販売されることとなりました。
伊藤バイヤーが今回おすすめに選んだのは「二兎 純米大吟醸 雄町四十八 荒走り生原酒」。新・和酒売場のオープンに合わせて数量限定で販売される、稀少な日本酒です。
伊藤バイヤー
「繊細な果実味と、鮮烈なインパクトを感じる、二兎らしい味わいです」
田光 特別純米 雄町 (早川酒造/三重県菰野町)
三重県菰野町で純米醸造にこだわった酒造りを行う早川酒造の「田光」も、地元である愛知・岐阜・三重の日本酒の品揃えを強化したいという伊藤バイヤーの思いに応える形で新たに取り扱いがスタートします。
伊藤バイヤー
「爽やかな香りに、雄町ならではのやわらかく上品な旨味が重なり、すっきりとした後味が心地よく続きます」
ROOM(八千代酒造/山口県萩市)
「OUR FOCUS」には、若手の造り手などが手がける新発想の日本酒が勢揃い。山口県萩市の八千代酒造の「ROOM」もその1本。5代目を受け継ぐ女性杜氏がチャレンジする日本酒が「OUR FOCUS」に登場しました。
伊藤バイヤー
「華やかな香りと、優しく上品な甘みが特徴。おうちでゆっくり飲むのにぴったりです」
LINNÉ 800 蕎麦(LINNÉ/京都府京都市)
「OUR FOCUS」には、従来の枠組みを飛び越えた全く新しい日本酒との出会いも待っています。「LINNÉ 800蕎麦」もその一つ。米と有機蕎麦の実を蕎麦麹にして掛け合わせた、新しい挑戦のお酒です。
伊藤バイヤー
「やわらかな口当たりと上品な甘味、とろみのあるテクスチャーが特徴です。燗酒にすると蕎麦の香味がいっそう引き立ちます」
名古屋駅ならではの「小瓶」も充実 2026年2月頃には角打ちコーナーも誕生予定
筆者がもう一つ注目したのが「小瓶」の棚。旅行や移動の合間に立ち寄る方も多い名古屋駅という立地にあわせ、新幹線などの列車の中でも楽しみやすい小サイズの日本酒も充実させているとのことでした。
また、2026年2月には、和酒売場の一角に日本酒などのお酒を楽しめる「角打ちコーナー」もオープン予定。全国から厳選した銘酒を、地元・美濃や瀬戸で活躍する作家が手掛けた酒器で楽しめるよう準備が進められています。
「角打ちコーナー」の詳細については今後改めて発表が行われるとのこと。銘酒と酒器が織りなす特別なひととき、日本酒好きなら必見です。
日本最大級の品揃えを誇る「ジェイアール名古屋タカシマヤ ワインメゾン」もオープン
ジェイアール名古屋タカシマヤでは、和酒売場とともに洋酒売場も全面リニューアル。日本最大級の品揃えを誇る「ジェイアール名古屋タカシマヤ ワインメゾン」が新たに誕生しました。
新たな「ワインメゾン」は、ワインを保存・熟成させるための地下の貯蔵庫“ワインカーヴ”を再現。陳列棚は特別な装置が組み込まれ、徹底した温度管理が行われています。売場面積は従来の約6倍、ワイン等の品揃えも約3倍と大幅に拡充。ソムリエをはじめとしたワインに精通したプロの販売員のアドバイスを受けながら、日常の「いつものワイン」から特別な時を彩る一本まで、シーンに合わせたワインを選ぶことができます。
さらに「ワインメゾン」には、グラス単位で飲めるバーカウンターをワイン2ヶ所、ウイスキー1ヶ所の合計3ヶ所設置。上質のワインやウイスキーを気軽に楽しめる新たなスポットが誕生しました。
日本酒の新たな魅力が見つかる新・和酒売場は日本酒ファン必見のスポット
食料品売場のリニューアル第1弾として登場した「ジェイアール名古屋タカシマヤ」新・和酒売場。通路と融合したシームレスな空間作りや「KUHEIJI」コンセプトコーナーの設置など、これまでにはない新しい試みが多数行われています。“地元”と“未来”を感じさせる伊藤バイヤー渾身の日本酒の品揃えも圧巻の一言。日本酒ファンならぜひ足を運びたい魅力たっぷりの日本酒スポットです。
■ジェイアール名古屋タカシマヤ 和酒売場
所在地 名古屋市中村区名駅1丁目1−4 地下2階(名古屋駅直結)
営業時間 10:00~20:00
公式Webサイト https://www.jr-takashimaya.co.jp/
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