金山ではしご酒するなら『カナヤマギンザ』へ。日本酒好きにおすすめのお店3選
JR・名鉄・地下鉄が交わる名古屋の主要ターミナル駅で、中心街や中部国際空港へもアクセスしやすい「金山駅」。
金山駅を出てすぐ、ネオンの灯りに誘われて歩いていくと、大きな“木”をモチーフとしたビルが現れます。その名も「カナヤマギンザ」。個性豊かな飲食店がぎゅっと詰まった金山の名所です。女性でも立ち寄りやすいはしご酒スポット。
今回は、そんなカナヤマギンザの魅力と、その中でも日本酒が楽しめるおすすめの3店舗をご紹介します。
飲食店の花が咲く場所、カナヤマギンザへ
木の根元部分からビルの中へ足を踏み入れると、あることに気づきます。ハチの形をしたライト、ハチの巣のように並ぶお店の看板。
「まるで、ミツバチの世界に迷い込んだみたい。」
このビルのデザインは、“女性がはしご酒を楽しめるスポットを目指して”という想いから生まれました。ビルは“木”、飲食店は“花”、そしてはしご酒をする女性は“花の蜜を求めて飛び回るミツバチ”。そんなコンセプトで設計されているのです。
さらに、地下鉄の改札口近くには地下からの入り口があり、駅直結で終電ギリギリまで楽しめるのも魅力のひとつ。ビルの中には、駅までの歩数を描いた壁や、バス停風の終電案内看板など、思わず写真を撮りたくなるような、遊び心ある仕掛けが散りばめられています。
さて、今夜は筆者も花の蜜を求める“ミツバチ”になって、みなさんをハチの巣の奥までお連れしますね。気になる“花”が見つかると嬉しいです。一緒にカナヤマギンザの魅力を探しに行きましょう。
日本酒が飲めるおすすめ3店舗をご紹介
カナヤマギンザには、個性豊かな飲食店がずらりと並んでいます。その中から今回は、日本酒を楽しめる3店舗をピックアップ。実際に1日で巡りながら、はしご酒を満喫してきました。
1軒目と2軒目でしっかりと日本酒を味わい、最後の3軒目では軽いおつまみと一緒に、ゆったり締めの一杯を。そんな順番でご紹介していきます。
ボンクラ
15時から飲める!3種飲み比べができる隠れ家日本酒バル
まずは地下2階にある「ボンクラ」を訪れました。なんと15時から営業しているので最初の一杯にぴったりです。店内はカウンター席とテーブル席があり、テーブル席の上には日本酒の瓶がずらりと並んでいます。
-
カウンター席
-
ずらりと並ぶ日本酒の瓶
カウンター席に座ると、可愛い「今日のおばんざい」のメニューが目に入ります。
この中では、私の大好きな「ガリトマト」を後で注文しようと決めて、手元のメニューを手に取ろうとすると...カップ酒の空き瓶にメニューが丸まって入っていました。日本酒好きの私にはたまらないユニークな使い方。
そこからメニューを取り、入る前から目をつけていた日本酒の「飲み比べ3種(ちょい飲みオチョコ3つ)」と、おつまみに「燻製盛り合わせ」を頼みました。
飲み比べ3種で私が選んだのはこちら。
・月不見の池(つきみずのいけ) far Side of the Moon(新潟)
・洌(れつ) 純米吟醸 桶仕込(山形)
・笑四季(えみしき) sensation おりがらみ(滋賀)
目の前で日本酒を、表面張力ギリギリまで注いでいただきました。
まずは「月不見の池」を。はじめは少し甘い香りがします。ひとくち含むと、なめらかな口当たりの後にほんのりとお米の甘味が広がります。ラベルを見ると精米歩合は75%の低精白。低精白では雑味が出やすいと言われる中、この澄んだ味わいに仕上げていることに驚きました。丁寧な造りを想像し、造り手へ思わず思いを馳せました。
次に「洌」。最近はステンレスのタンクで仕込むのが主流ですが、洌は木桶で造られています。口に含むと最初はフルーティーな甘味が広がり、後半にかけてほんのり残る木の香りと余韻がクセになります。
最後は「笑四季」。ラベル名にも「おりがらみ」とある通り、すこし白濁しています。フレッシュさとキレの良さが印象的。どんな料理でも合わせやすい万能タイプです。初冬限定仕様ということもあり、出会えたことに思わず感謝したくなるような一杯でした。
と、一通り飲み比べているうちに燻製の盛り合わせも揃いました。
綺麗に並べられた盛り付けと、漂う燻製の薫りだけで飲めそうなほど。中でもいぶりがっこの燻製はカリっとした食感と香ばしさがたまらなく好みでした。どの日本酒とも合うのですが、木桶仕込みの「洌」との相性は抜群です。
そして大好きなガリトマトも追加注文し、おいしい料理と一緒に日本酒をたっぷり堪能しました。
メニューには日本酒カクテルの種類も豊富に揃っていて、普段はあまり日本酒を飲まないという方でも挑戦しやすいラインナップです。日本酒の種類が豊富なボンクラなら、きっと新しい日本酒との出会いが待っています。
<店舗情報>
場所:カナヤマギンザ 地下2階
営業時間:15:00~24:00
Web:https://kanayamabonkura.owst.jp/
電話番号:052-323-8880
魚串 日本酒 ちかのあんご金山店
日本酒と相性抜群! 魚串やレア天ぷら串をレトロな店内で楽しむニュースタイル居酒屋
次に訪れたのは地下1階にある「魚串 日本酒 ちかのあんご金山店」。扉を開けると、どこか懐かしさを感じるレトロな空間が広がっています。カウンター席に座ると、おしぼりに書かれた「Thank You」の文字が目に入り、ほのぼのした気持ちになりました。
ここではどんな日本酒に出会えるだろう......と周りを見渡していると、「季節のおすすめ3種飲み比べセット」が目に飛び込んできました。
この日に飲み比べできたのはこちらの3種。
・浪乃音(なみのおと) ええとこどり(滋賀)
・惣誉(そうほまれ) 新純米酒(栃木)
・寒北斗(かんほくと) 超辛口純米酒(福岡)
まずは「浪乃音」から。“ええとこどり”という名前に惹かれながらひとくち。キレのあるスッキリとした辛口。ただスッキリで終わるのではなく、お米の旨味もしっかり残ります。まさにお米の“いいところ”だけを取ったような味わいで、名前の意味に想像をふくらませます。
「惣誉」はとにかく軽やか。時間を置いて温度が上がるにつれてまろやかさを感じます。日本酒のアルコール度数の平均が15度前後の中、こちらは13度の低アルコール。そのおかげか、ずっと飲んでいられるような優しい日本酒でした。
最後に「寒北斗」。淡麗でありながら旨味があって、飲み疲れしない味。ラベルにキラリと輝く北斗七星も印象的で、思わず見入ってしまいます。
飲み比べした3種はどれも淡麗寄りで、お料理の味を邪魔せず、そっと引き立ててくれるようなラインナップだなと感じました。
これらの日本酒のお供は、お店名物の「魚串」を。魚を串に刺し、焼き鳥スタイルで食べる料理のことだそうです。
注文したのは「ほんとのねぎま串(まぐろ)」と「大海老串」。お皿に添えられた塩か、テーブルに置いてあるオリジナルソースでいただきます。もう、お魚と日本酒の組み合わせは言わずもがな。どれを合わせても間違いなしです。
さらにレア感を残して天ぷらにした「レア天串三種」も注文。
-
左からブリ、サーモン、貝柱
衣のサクッとした食感と、中のしっとりとしたレア感がたまらない逸品。魚串もレア天串も少しずついろんな種類を楽しめるので、きっとお気に入りが見つかるはず。
店主さんも店員さんもとても気さくで、一人でふらっと立ち寄れそうな雰囲気が魅力的でした。お酒も料理も美味しく、どこか懐かしい落ち着く空間で、気づけば長居してしまいました。
<店舗情報>
場所:カナヤマギンザ 地下1階
営業時間:15:00~23:00
定休日:月曜日
Web:https://www.hotpepper.jp/strJ004026623/
電話番号:052-253-9200
mr.kanso金山店
はしご酒の終盤にぴったり! メディアでも多数紹介されている缶詰バー
最後に訪れたのは、地下2階にある「mr.kanso金山店」。全国展開する人気の“缶詰バー”で、ご存じの方も多いかもしれません。
こちらは全席ノーチャージ。棚にずらりと並ぶ缶詰から好きなものを選び、カウンターでお酒と一緒に注文するキャッシュオン形式(現金による都度清算のスタイル)です。好きな缶詰を直感で選べる“遊び心”が、このお店の大きな魅力。
棚をじっくり眺めていると「甘辛仕立てのいか里芋煮つけ」が目に留まりました。樽の形をした席に座って待っていると、温められた缶詰がフタを開けた状態で届けられます。
いかも里芋もしっかり味が染みていて、ほっとする優しい味わい。そして、この缶詰と合わせたのが「純米 賀茂鶴」(広島)です。
カップ酒を片手に、少しずつ缶詰をつまみながら静かに味わう夜。そんな“締めの一杯”がよく似合うお酒でした。カップ酒のイメージを超える爽やかさで、燗にしても美味しそうです。
実はもう一つ気になっていた缶詰があって、店主さんに聞いてみると奥から出してくれました。mr.kanso独自開発の「だし巻きの缶詰」です。
ふわりとした食感と出汁のやさしい味で、缶詰とは思えないクオリティ。日本酒との相性も抜群でした。さらに、かき氷みたいにシャリっと凍結された「凍結酒」という日本酒もあり、暑い季節にはぴったりです。
ゆっくり語り合うのにも最適な空間で、筆者が帰るころには、店内はお客さんで満席に。ぜひ、はしご酒の最後に立ち寄っていただきたいお店でした。
<店舗情報>
場所:カナヤマギンザ 地下2階
営業時間:17:00~23:30
定休日:日曜日、祝日
Web:https://www.cleanbrothers.net/kanso/shoplist_kanayama.html
電話番号:052-331-9695
カナヤマギンザで見つける、自分だけの夜
今回は3店舗を紹介したのですが、こちらの記事では紹介しきれないほど、素敵なお店がたくさんあるカナヤマギンザ。はしご酒をしながら歩いていると「次はここへ来てみたいな」と気になるお店にいくつも出会いました。駅直結なので、雨の日でも傘いらず。一歩ビルの中へ足を踏み入れれば、お気に入りのお店がきっと見つかるはずです。
仕事帰りの一杯にも、友人と語りたい夜にも。あなたらしい楽しみ方で、今度はカナヤマギンザの夜を味わってみませんか。
<カナヤマギンザ全体の店舗情報>
住所:愛知県名古屋市中区金山1丁目14番9号 長谷川ビル
アクセス:地下鉄金山駅から徒歩75歩
営業時間:各店舗情報をご覧ください
Web:https://kanayama-ginza.com/
電話番号:052-331-6222
関連記事


