東北の美酒を味わい尽くす! 福島・秋田・山形のアンテナショップを巡ってみた
東北地方は、日本屈指の酒どころ。日本酒ファンの中には「日本酒を楽しむために東北へ行ってみたい!」と思う人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、都内で気軽に楽しめる福島・秋田・山形のアンテナショップを巡り、その魅力に迫ります。各地の銘酒とグルメを堪能してきたので、その様子や魅力をたっぷりとお届けします!
日本酒といえば東北! 日本酒ビギナーさんでも知っている銘柄がズラリ!
「日本酒」と聞くと、思わず東北地方をイメージする人も多いのではないでしょうか。東北には数多くの酒蔵があり、「日本酒はあまり飲まない」「それほど詳しくはない」という人でも耳にしたことのある銘柄もたくさんあります。
・寫楽/宮泉銘醸株式会社(福島)
・十四代/高木酒造株式会社(山形)
・新政/新政酒造株式会社(秋田) など
東北地方は日本酒の原料であるお米の生産量も多く、寒冷な気候のためお酒造りに向いている環境だといえます。淡麗でスッキリとした、キレイな飲み口のお酒が多いのが特徴です。
東北3県のアンテナショップを巡る、日本酒三昧な1日をお届け
今回は、東京都内にある東北地方のアンテナショップを巡ってきました。これまでに東北のお酒は複数飲んだことがありましたが、改めてアンテナショップを訪れてみると、初めて見るお酒もたくさん! 地酒と郷土料理を心ゆくまで堪能した様子をレポートします。
どのお店も駅からのアクセスがよく、品川駅といったターミナル駅や銀座・日本橋などの東京の中心エリアに集結しているので、ぜひ旅行や出張ついでに立ち寄ってみてくださいね。
イベントも多数開催! 福島の食と酒を一気に味わえる「日本橋ふくしま館 ‐ MIDETTE(ミデッテ)」
まず足を運んだのは、福島県のアンテナショップ「日本酒ふくしま館 ‐ MIDETTE(ミデッテ)」。店内では毎日のようにイベントをおこなっており、福島県内のあらゆる地区の観光協会・飲食店などが出展しています。ショップの中を進んでいくと、福島県の酒蔵名が記された暖簾がズラリ!
ざっと見ただけでも20を優に超えています。飲んだことがある、聞いたことがある酒蔵から、全然知らなかった酒蔵までさまざまで盛りだくさん! この暖簾を見ているだけでもワクワクした気分になってきます。
さらにお店の奥へ進むと、飲食・交流コーナーが。食券制のフードコートとなっており、ここでは「日本酒3種飲み比べSET」を楽しめます。この日は、以下の3種を飲み比べてみました。
・会津中将 純米酒/鶴乃江酒造(会津若松市)
・ロ万 純米吟醸/花泉酒造株式会社(南会津町)
・あぶくま 特別純米/有限会社玄葉本店(田村市)
お酒と一緒に「おつまみセット3選」も注文。以下の福島県の郷土料理を3種いただきました。
・ソフトかまぼこ
・いかにんじん
・黒ごまごぼう
お酒とおつまみが揃ったところで、いざ実食。「会津中将」はフルーティーで華やかな香り、「ロ万」は少し甘めな味わい。「あぶくま」は程よくコクがあり、穏やかな口あたりです。個人的には「あぶくま」が非常に飲みやすく、どんな食事ともマッチしそうだと感じました。おつまみはどれも素材の味を活かしたシンプルな味わいで、日本酒との相性も抜群です!
日本酒飲み比べの際は、カウンターだけでなくフードコートでゆっくり座って飲めるのも嬉しいポイント。日本橋近辺に行く際には、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
<店舗情報>
住所:東京都中央区日本橋室町4-3-16柳屋太洋ビル1F
アクセス:東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前駅」A8出口から徒歩3分/JR「神田駅」東口・南口から徒歩5分/JR「新日本橋駅」2番出口から徒歩1分
営業時間:10:30~19:00(年末年始休館)
Web:https://midette.com/
電話番号:03-6262-3977
秋田の銘酒をちょい飲みできる「あきた美彩館」
続いて訪れたのは、JR品川駅から徒歩5分ほどにある秋田のアンテナショップ「あきた美彩館」。有名な水族館「マルセル アクアパーク品川」の隣にあるので、遊んだ帰りにフラッと立ち寄ることができます。
こちらのショップでは、秋田の地酒をおちょこ1杯450円で飲める「ちょこっと呑み」をおこなっているとの情報を聞きつけ、足を運んでみました。
おちょこ3杯だと1,200円とのこと。せっかくなので3種飲み比べてみることにしました。レジでお会計をすると、専用のコインとグラスを受け取れます。
こちらがこの日の「ちょこっと呑み」のラインナップ。コインの枚数分、好きなお酒を自分で選んで注げる仕組みです。ラインナップはその時々で変わるのだとか。これは、何度でも通いたくなってしまいますね!
左から
・秀よし 百田 純米大吟醸/株式会社鈴木酒造店
・山本 ど辛 純米/株式会社山本酒造店
・天寿 鳥海山 春宵一刻 純米吟醸生酒/天寿酒造株式会社
・大納川 天花 純米吟醸生原酒 初しぼり/株式会社大納川
・飛良泉 山廃純米吟醸 鵠 HAKUCHO/飛良泉本舗
・天の戸 純米大吟醸45/浅舞酒造株式会社
ワクワクしながら、コインを投入。ボタンを押すと注ぎ口から日本酒が出てきます。けっこう勢いがあるので「こぼれないかな……?」と心配でしたが、きちんとおちょこ1杯分で自動で止まりました。すごい!
どのお酒にするか、迷いに迷って選んだのが「天の戸 純米大吟醸45」「天寿 鳥海山 春宵一刻 純米吟醸生酒」「大納川 天花 純米吟醸生原酒 初しぼり」の3種です。
おつまみとして、「いぶりがっこチーズ」も注文しました。スモーキーな香りと程よい塩気で、お酒がどんどん進みそうです。いぶりがっこのほかにも、おつまみを選べます。
選んだ3種の日本酒を、じっくり飲み比べ。「天の戸」はスッキリとしたシンプルな味わいで、食中酒によさそうだと感じました。「大納川」は少し甘めな味わいで飲みやすく、日本酒を飲み慣れていない人にもおすすめしたいお酒です。「天寿」はうっすらと炭酸のようなしゅわしゅわした感覚があり、フルーティーかつ爽やかな印象。私のイチオシは「天寿」でした。
「あきた美彩館」には、秋田の郷土料理と地酒を堪能できるダイニングも併設されています。立ち飲みだけでなく、ゆっくりと食事を楽しみたい人にもおすすめのショップなので、ぜひ遊びに行ってみてくださいね。
<店舗情報>
住所:東京都港区高輪4−10−8ウィング高輪WEST-Ⅲ1F
アクセス:JR「品川駅」高輪口より徒歩4分
営業時間:11:00 〜 23:00(元日のみ休み)
Web:https://www.a-bisaikan.jp/
電話番号: 03-5447-1010
山形の郷土料理と日本酒で家飲みを。「おいしい山形プラザ」
最後にご紹介するのは、山形のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」。残念ながら店内での飲食・試飲はできなかったため、お土産として山形の地酒やグルメを買って、自宅で楽しんでみました。
今回購入したのがこちら。
・玉こんにゃく
・おみ漬け
・だだちゃ豆のじんだんシュー
・上喜元 純米吟醸生/酒田酒造株式会社
・みちのく山形 黒どぶ/酒田醗酵株式会社
まずは日本酒「上喜元」とおみ漬け、玉こんにゃくをいただきます。おみ漬けとは、高菜の一種である「山形青菜(せいさい)」を使った漬物のこと。シャキシャキとした歯ごたえが心地よく、しっかりと塩に漬かった野菜からは、噛めば噛むほど旨味があふれます。
玉こんにゃくは、お出汁がしっかりと染みた優しい味わい。すでに味付けがされているので、湯煎で温めるだけですぐに食べられるのも嬉しいポイントです。
今回合わせた「上喜元」は、クセや雑味がなく非常に飲みやすい印象でした。香りも味わいも穏やかなので、漬物や煮物などの素朴な味わいの料理ともよくマッチします。
ひととおり晩酌を楽しんだあとは、デザートタイムに突入!
実は私、お酒とスイーツを合わせるのが大好きなのです。ということで、どぶろくとシュークリームの組み合わせで食後のデザートを楽しんでみました。
「黒どぶ」は濃厚でまろやかな飲み口。ほのかにシュワッと痺れる炭酸感があり、とても美味しくいただけました。どぶろくなどの味わい・質感ともに濃いお酒は、漬物やお刺身といったあっさりした食事よりも、しっかりとした味付けの食べものが合うように感じます。だだちゃ豆味のシュークリームとも、見事にベストマッチ!シュー皮とだだちゃ豆の香ばしい香りが、お酒の風味と上手く絡み合ってくれました。
旅行に行かなくても自宅で旅気分を味わえるのも、アンテナショップの醍醐味ですよね。いつもとちょっと違った晩酌を楽しみたい人は、ぜひ「おいしい山形プラザ」でお酒とおつまみを探してみてはいかがでしょうか?
<店舗情報>
住所:東京都中央区銀座1‐5-10ギンザファーストファイブビル1F・2F
アクセス:JR「有楽町駅」より約5分/東京メトロ有楽町線「銀座一丁目駅」5番・6番出口より徒歩約1分
営業時間:10:00~20:00 (年末年始のみ休み)
Web:https://oishii-yamagata.jp/
電話番号:03-5250-1750
都内のアンテナショップで、お気に入りの地方の銘酒を見つけよう!
今回も、アンテナショップ巡りを通して新たなお酒との出会いがたくさんありました。通常の居酒屋や飲食店だとつい飲み慣れたお酒ばかりを選びがちですが、普段はあまり見かけないお酒や珍しいお酒に出会えるのも、アンテナショップの楽しみですよね。ぜひ皆さんも、お気に入りの銘酒を見つけてみてくださいね。
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